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■2026年2月8日(日)第19回 言語聴覚療法技術セミナー
運動学習理論に基づく
摂食嚥下リハビリテーションの実際
~表面筋電バイオフィードバックを用いた訓練~
講師 柴本 勇先生(聖隷クリストファー大学)
内容
言語聴覚士が摂食嚥下訓練を行う際は必ず明確な目標を立案します.具体的には,例えば『ミキサー食を1日3食安全に摂取し,カロリーを1000kcal,水分摂取900mlを目指す』という目標です.目標に至らなかった場合はもちろん,目標が達成された場合においても,対象者の能力を的確に分析し,「何が限界であり,どのような可能性があるのか」を明らかにすることが重要です.その判断の鍵となるのが運動学習理論です.
リハビリテーション医療における「運動学習」とは,経験を通じて運動スキルの正確性や効率性を高め,最終的に無意識下での「自動化」を目指すプロセスです.特に摂食嚥下障害でのアプローチでは,単なる筋力増強訓練に留まらず,いかにして適切な運動プログラムを再構築するかが極めて重要となります.
本セミナーでは,運動学習理論の代表的な枠組みを基盤に,臨床における効果的な介入について学びます.嚥下運動は随意運動と反射活動とが複雑に生じる運動であり,患者自身がそのエラーを認識しにくいという課題があります.そこで有効なのが,筋活動をリアルタイムに可視化する「表面筋電バイオフィードバック(sEMG biofeedback)」です.sEMG biofeedbackを活用することで,ブラックボックス化しがちな嚥下運動を視覚的に可視化し,対象者に「何をすべきか」を明確にすることができます.対象者の自律性を促し,動機付けを高める点で強力なツールとなります.
当日は,実際に表面筋電バイオフィードバック機器を用いた実技デモンストレーションを行います.同時に表面筋電計で舌骨上筋群などの実際の筋活動をモニターに映し出し,空嚥下や努力嚥下,各種手技における筋活動の強弱や持続時間を可視化します.加えて,食物物性ごとにどのように食べる練習をするのかについて,表面筋電バイオフィードバック機器を用いて実技を行い解説します.「結果での判断」から「パフォーマンスでの判断」へのパラダイムシフトを提案します.「感覚的なコツ」に頼る指導から,運動学習理論と客観的指標に基づいた科学的なリハビリテーションへ.本セミナーを通じて,皆様の臨床における嚥下訓練の質をさらに高める一助となれば幸いです.
「言語聴覚士が行う直接訓練:専門職として目指すこととそれを支える臨床技能~日々食事介助だけになっていませんか?~」
「嚥下障害の臨床」市販されている評価機器から得る情報とその臨床活用
「運動負荷の可視化」発生発語官の運動訓練についてsEMGを用いて客観的に観察する
「嚥下訓練中の筋活動を可視化しその特徴を知ろう」
「言語聴覚士が行う摂食訓練~食物を用いたリハビリテーション実施のポイント~」
「安心安全な嚥下訓練の提供 フィードフォワード的臨床思考とその実践」
「Articulation訓練時の視点と実際:嚥下訓練との相違点」
「嚥下訓練ですべきこと 曖昧にしてはいけないこと
-摂食嚥下リハビリテーション手技の基本を振り返る-」
「復唱からの発見 -言語症状の読み解き方-」
「言語聴覚療法におけるバイオフィードバック訓練 -正確で効果的な運動訓練を目指して-」
「摂食嚥下訓練手技の理解と実践 - 運動学的アプローチと効果的な方法 -」
「嚥下造影検査を行う前に言語聴覚士として実施しておく観察や評価 -嚥下動態理解の仮説立案に向けた視点と実際-」
「摂食嚥下障害と頸部聴診 -何を聴き何を得るか-」
「言語聴覚療法での運動負荷の考え方-発声発語訓練・摂食嚥下訓練を中心に-」
「言語聴覚療法におけるバイオフィードバック訓練 ―生体運動の可視化とその活用-」
「摂食嚥下訓練における姿勢調整-何を求めどう調整するか-」
「摂食嚥下訓練における姿勢調整-何を求めどう調整するか-」
「摂食嚥下訓練のスキルアップ - 嚥下表面筋電バイオフィードバック訓練を知る - 」
「摂食嚥下訓練の実際~自身の嚥下訓練手技を運動学的視点から検証しよう~」
「摂食嚥下訓練のUp-to-date~各種訓練法の適応からsEMG バイオフィードバック訓練の実践まで~」
~すべての方に最高のサービスを~
