今回の技術セミナーは、2021 年 3 月 21 日に開催した第4回技術セミナーの追加セミナーとして実施しました。3 月のセミナーと同様、締切日前に定員を超えるお申し込みをいただき、受付を終了させていただきました。受付終了後にご希望くださった皆様、大変申し訳ございませんでした。参加人数は、前回とあわせて 500 名を超え、多くの方々にご参加いただきました。ありがとうございました。
セミナーは、前回同様「摂食嚥下訓練における姿勢調整―何を求めどう調整するか-」というテーマで柴本勇先生(聖隷クリストファー大学教授)にご講演頂きました。ベッドや頸部の角度を調整する意義やその目的を学びながら、
画面を通して具体的な手技を実際に見ることができたことへの反響が大きく、実演型オンラインセミナーの特長を活かせたようでスタッフ一同ほっとしております。また、今回のセミナーでは、3 月の開催時にいただいたご意見を参考に、患者役モデルの顎のラインを見やすくすること、体幹の角度をわかりやすくすることにも注力しました。これらのご意見は、今後の実演型セミナーにおいても念頭におきたいと思います。ご意見をいただき、ありがとうございました。
また、運営についても皆様からあたたかいコメントをたくさんいただき、ありがとうございました。今後も、受講者の皆さまの臨床に少しでも役立つことが出来るよう活動して参りたいと思います。
医療法人社団恵正会二宮内科
常光 七穂 先生
この度、2021 年 5 月 23 日に開催されました聖隷クリストファー大学の柴本勇先生による「摂食嚥下訓練における姿勢調整 –何を求めどう調整するか-」の講義を受講させていただきました。姿勢と咽頭圧の関係、体幹角度や一口量による嚥下圧動態の違いや各リクライニング位・一側嚥下法・完全側臥位法のねらいと長所・短所について学びました。
そして体幹角度に加え、頚部角度や頚部屈曲方法よって咽頭圧・UES 圧、咽頭腔形状に違いが生じることを知りました。その違いからどのようなケースに対してどんな姿勢、頚部角度を選択することが最善となるかをということを、実際の症例のお話や実技演習を交えながら学ぶことができました。
根拠を以って姿勢を選択、検討していくことで、目の前の患者様に最も適した環境で食事をしていただけると思います。また慢性期、維持期の患者様や進行性の疾患を抱える患者様は筋力や機能の低下に対して常にその変化に対応していくことが必要となり、この講義を通して自分自身が ST としてできる限りの環境調整をしていきたいと感じました。
このような貴重な機会を与えて下さった言語聴覚療法研究会の先生方に深く感謝致します。これからも自己研鑽に努めていきたいと思います。