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第9回 言語聴覚療法技術セミナー

2022年12月18日(日)第9回言語聴覚療法技術セミナー開催報告
「摂食嚥下訓練手技の理解と実践 ー 運動学的アプローチと効果的な方法 ー」

 第9回技術セミナーをZoomによるオンライン形式で開催いたしました。今回も全国から100名近くの先生方にご参加いただき、ご質問もたくさんいただきました。ご参加いただきました皆様には心より感謝申し上げます。
 今回のセミナーは「摂食嚥下訓練手技の理解と実践 -運動学的アプローチと効果的な方法-」というテーマで、柴本勇先生(聖隷クリストファー大学教授)にご講義いただきました。
 講義では舌骨上筋群筋力向上を目的とした訓練主義や嚥下手技における筋活動を表面筋電計や舌圧測定器を用いて実技を交えながらイメージがわきやすいように解説して下さりました。また、巻き笛や呼気抵抗訓練器(EMST)など道具を用いた具体的な訓練方法をご教授いただき、同じ筋の活動を目的とした訓練でも様々な方法があることを学ぶことが出来ました。
 講義中やアンケートでいただいたご要望やご意見も含め、今後も臨床に役立つ活動を行って参りたいと思います。
 2023年3月19日(日)開催予定の第10回言語聴覚療法技術セミナーでは、「言語聴覚療法におけるバイオフィードバック訓練 -正確で効果的な運動訓練を目指して-」という内容で柴本先生にご講演いただきます。第9回技術セミナーでも取り上げていただきました表面筋電計や舌圧測定器などを用いた訓練方法をご教授いただけると思います。是非多くの方にご参加いただけますと幸いです。


受講された先生から ご感想

第9回言語聴覚療法技術セミナーを受講して

医療法人啓信会 京都きづ川病院 
古賀 望美 先生 

 2022年12月18日に開催されました聖隷クリストファー大学の柴本勇先生による「摂食嚥下訓練手技の理解と実践-運動学的アプローチと効果的な方法-」のセミナーを受講させていただきました。
 今回は運動学ということで、表面筋電バイオフィードバック訓練機器を用いた内容でした。舌骨上筋群と胸鎖乳突筋の筋活動を2台の機器で同時に観察できるという、画期的で非常にわかりやすい内容でした。嚥下訓練としてよく用いられる嚥下おでこ体操ですが、運動方向を誤ると目的の筋とは異なる筋を活動させてしまい、効果的な訓練とならないことがあります。今回のセミナーではそれを視覚的に提示し、解説してくださいましたのでよく理解できました。そして、こちらも臨床でよく実施する開口訓練ですが、開口の度合いで筋活動が変化することや、逆に開口しすぎてしまうと胸鎖乳突筋が活動することなど、機器の反応から学ぶことができました。また、今回のセミナーでは呼吸筋のトレーニングについても、実演を交えてご教示いただきました。臨床では呼吸器リハビリテーションを実施することが少なからずあり、今回の受講で日々の疑問点がいくつか解消されました。
 今回は、先生の解説とともに機器の反応が常時視覚的に提示されるため、筋活動がイメージしやすく理解が進みました。加えて、普段の自分の臨床はどうか、効果的にアプローチできているかを改めて考えさせられる機会にもなりました。柴本先生のご講演はこれまで何度か受講させていただいていますが、毎回新しい発見があり、得た知識や手技を臨床に生かせているという実感があります。ご講演の冒頭で先生が仰った「嚥下訓練は、ルーティーンでやっていれば良くなっていくものではない」という言葉を常に念頭に置いて日々の臨床に向き合いたいと思います。
 新型コロナウイルス第8波の大変な中、準備とリハーサルを重ねてセミナーを届けてくださった柴本勇先生、言語聴覚療法臨床研究会の皆様に感謝申し上げます。

研修会開催報告

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