8月5日(土)に第3回の定期勉強会を開催しました。Zoomの画面越しではありますが、お顔を合わすのも3回目となり、お互いに緊張がほぐれてきたように感じました。
第3回定期勉強会では、テキストのBook2 第1章について勉強しました。前回概観した文献レビューの5stepについて、今回から詳細を学びました。
発表をご担当くださった先生が「課題設定のプロセス」「疑問を絞り込む方法」について簡潔に説明してくださり、その後、臨床で日々感じておられる疑問”トピック”を基に、予備的な文献検索を経て”テーマ”を掘り下げ、”研究疑問”と発展させていく過程を示してくださいました。そのトピックは同じSTとして大変共感できるものであり、皆で頷きながらお話に聞き入りました。
ST領域では、高い治療成績を上げていてもまだ科学的なエビデンスの構築が少ないこと、その背景には比較対照試験での研究の難しさがあることを知りました。また、データベースを用いた研究の話題では、ST領域でのデータ蓄積の現状や課題などについて、先生方のお話をうかがうことができ、ST領域のデータ蓄積とエビデンス構築について今後の可能性を考える時間となりました。
そして、柴本勇先生(聖隷クリスファー大学教授)からは、これまでSTの先生方が蓄積されてきた研究の流れのほか、研究結果の基データを扱う際にも、土台としてPICOやPECOvをしっかり考えておく必要があることなどを教えていただきました。ST領域のデータやエビデンス構築の増加が、治療効果や治療技術の向上につながっていくのだと実感しました。統括の最後には、みんなで文献レビューに取り組んでみてはどうかというご提案をいただきました。大きな目標ができ、定期勉強会のこれからの楽しみが増えました。
定期勉強会は、途中の回からの参加も可能です。次回は、文献検索のステップを学んでいきます。皆で一緒に勉強してみませんか?研究活動が初めての方も大歓迎です。参加ご希望の方は下記からお申込み下さい。
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言語聴覚療法臨床研究会 定期勉強会スタッフ一同
7月15日(土)に定期勉強会を開きました。少人数で画面越しではありますが、一体感があり終始和やかな雰囲気の勉強会となりました。
第2回定期勉強会では、テキストの第2章について勉強しました。前回は研究の概論でしたが、今回はいよいよ今年度のテーマである「文献レビュー」に入りました。
発表を担当してくださった先生が「文献レビューの目的、定義、利点」「システマティックレビューと伝統的レビューの違い」について説明して下さった後、文献レビューの構成について、見本の論文を提示しながら読み方についてもレクチャーして下さいました。
普段は、臨床業務の中で知識を得たいときや興味のある分野について調べたいときに文献を探しますが、研究手法として「文献レビュー」を行う際には、文献の検索から選別まで、細かいステップや検討方法が決められていることを知りました。言語聴覚士として働き始めて文献を読む機会が急激に増えましたが、学生時代には文献の選び方や読み方について学ぶ機会が少なく、今、改めてその基礎から学べることを非常に楽しく感じています。
また、今回の勉強会では、柴本勇先生(聖隷クリスファー大学教授)から、海外と日本の研究方法の違いやその特徴について教えていただきました。日本の言語聴覚療法のこれからについて考える機会となり、今後まだまだ知見を広げていける可能性があること、そして、今そうしていくべき状況であることを実感しました。
定期勉強会は、現在も参加申し込みを受付中です。次回から、文献レビューの各論に入っていきます。研究活動が初めての方も大歓迎です。一緒に勉強してみませんか?参加ご希望の方は下記からお申込み下さい。
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第1回定期勉強会は文献レビューに必要な予備知識について、先行研究が大切な理由や一次文献と二次文献の違い、論文の種類と特徴などについて学びました。
発表者からのプレゼンテーションの後、柴本勇先生(聖隷クリスファー大学教授)より、日本の研究と海外の研究の違いをご教授いただき、基礎的研究の重要性を学ぶことができました。また、英文を含む文献抄読について、お互いの病院での開催状況や意見交換をしました。施設によって教育体制が様々で、働き方改革やコロナの影響もあり、いかに自ら学びの時間を確保し、方法を確立していくかが大切なのだと思いました。
テキストの内容にとどまらず、柴本先生をはじめ他病院の先生方のお話から学べたことが多々あり、「勉強会」という形式で学ぶ楽しさを実感しました。
今年度も半年間一緒に学べることが楽しみです。
現在も参加申し込みを受け付中です。文献レビューや研究についてご興味をお持ちの方のご参加をお待ちしております。文献レビューって何だろう?これまで研究活動は一度もやったことがないという方も大歓迎です。
途中の回からの参加も可能です。ご希望の方は下記からお申込みください。
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言語聴覚療法臨床研究会 定期勉強会スタッフ一同
9月18日(月・祝)に定期勉強会を開きました。
第4回定期勉強会では、テキストのBOOK2 第2章について勉強しました。
今回のテーマは、文献レビューの要となる「文献検索」についてです。
発表を担当してくださった先生が「文献の検索の仕方・入手方法・管理方法」について細かく御説明して下さった後、今回も活発な意見交換がなされました。
日頃は、自分に必要な情報をとりあえず入手しようと、そのテーマについて広く探し出す検索の仕方をしていましたが、文献レビューでは系統的な検索として、論理的に一貫した手順や方法が必要であることが分かりました。今回は、その過程における選択基準の設定、検索結果の取り扱い方までをレクチャーしてくださいました。
また、参加者が日頃興味をもっているテーマについて話し合う機会もあり、それぞれが臨床で困っていることや、疑問に感じていることを共有し、そこからそれらを文献レビューにつなげていけないかと、今後の定期勉強会の発展につながることが期待できる会でした。
定期勉強会は、現在も参加申し込みを受付中です。次回から、文献レビューの各論に入っていきます。研究活動が初めての方も大歓迎です。一緒に勉強してみませんか?ご希望の方は下記からお申込みください。
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10月21日(土)に第5回定期勉強会を開催致しました。
秋の訪れとともに2023年度の定期勉勉強会もいよいよ後半戦に突入です。
今回は、集めた文献の内容検討の手順・方法について学びました。コアとなる文献は詳しく読む必要があること、レビューの対象にする文献とそうでない文献をきめる基準など、レビューの質に関係する重要な内容でした。
発表担当の先生がテキストに掲載されているチェックリスト以外のチェックリストもご紹介くださり、手段の多さを知りました。
研究には関心があるけれど、普段の臨床で多忙な中、研究に取り組むことは非常に難しいと感じておられる先生方は多いと思います。そのような先生方でも、このようなチェックリストを参考に日頃の診療録を記載しておくと学会発表や論文発表に繋がるとテキストに述べられていました。
柴本先生からは、論文の仕分けの実例をお話しいただき、幅広く論文に目を通しレビューを繰り返すことで本質にせまることができるのだと総括をいただきました。
その後、一人ずつレビューしてみたい臨床の疑問について意見交換をしました。それぞれ臨床の経験年数も違えば、所属先も急性期病院、回復期病院、療養病院、教育機関と多岐にわたりますので、様々な角度から臨床の疑問をきくことができました。これから取り組もうとする文献レビューに向けて、”ワクワクするトピックス”を、具体的なリサーチクエスチョンに落とし込めるよう、それぞれに考えを深めていくことになりました。
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11月11日(土)に第6回の定期勉強会を開催しました。
今回は、検討した文献から結果を整理し、統合・解釈する一連の流れである「文献統合」について学びました。
発表担当の先生がテキストの内容に沿って、「要約表の作成」、「文献同士の対比と比較」、「コード化とカテゴリの同定」など文献検討の具体的な進め方についてご説明くださいました。その後の質疑応答では、要約表作成の細かな点に話が及び、テキストを読むだけでは曖昧だった内容について参加者間で共通イメージをもつことができました。検討内容をまとめ上げていく一連の過程において情報の取捨選択が必要となりますが、レビューする人の主観による偏りが出ないようにするためにも、研究疑問を常に意識しておく必要があると感じました。
柴本勇先生(聖隷クリスファー大学教授)からは、参加者間でイメージの共有が難しかった要約表の作成について、具体例や記載時の注意点などを教えていただきました。その後、文献検討の流れがわかりやすい論文を提示しながら解説してくださり、「小さなことでも良いので、一度このテキストの流れの通りにやってみよう」とお言葉をいただきました。
そして、終盤には臨床での疑問や興味のある内容を基に考えてきたリサーチクエスチョンを参加者同士で発表し合いました。どのリサーチクエスチョンも各々の視点が明確で非常に興味深い内容でした。今後、テーマを決めて実際に文献レビューを進めていく計画です。これまでの輪読内容をさらに深めていけることがとても楽しみです。
現在も参加申し込みを受付中です。次回は、論文執筆について学びます。輪読は最終回ですが、文献レビューを1つ、みんなで実際にやってみよう!というスタート段階です。
今からでも一緒に勉強してみませんか?研究活動が初めての方も大歓迎です。参加申し込みはこちらから。
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言語聴覚療法臨床研究会 定期勉強会スタッフ一同
定期勉強会は7回目、最終回を終えました。
これまで、テキストを基に『文献レビュー』の基礎から文献の統合までの過程を学んできました。今回はテキストのBOOK2 第5章、論文執筆について学びました。主な内容は、「読み手を想定」しながら、得られた結果を簡潔に、執筆者が論文を通して世の中に伝えたい“想い”をどのように文字にまとめていくかについてでした。
発表をご担当くださった先生が、テキストの内容に加えて、原著論文と引用文献の関係や、それぞれを使用する際の注意点について具体例を挙げてご説明くださいました。また、結果と考察についての考え方、議論を進めていく上での重要な視点についても教えていただくことができ、理解を深めることができました。
約半年をかけ、意見交換や質問しやすいアットホームな雰囲気の中、『文献レビュー』の基礎について学ぶことができました。自分一人では取り組めなさそうな本でも皆で読み解き理解できたこと、臨床の疑問を交わし共有できる時間をもてたこと、通常ではお会いすることが叶わなかったであろう先生方のお話を伺えたこと、非常に有意義な時間となりました。
そして今後は、番外編としてみんなで実際に文献レビューに挑戦することになりました。テキストを理解するだけでは知識のみとなってしまい、1人では実践につなげにくいのではないかと意見が一致しました。今後も一緒に学びの時間をもてることを非常にうれしく思います。
経過は、後日追ってご報告させていただきたいと思います。
柴本勇先生(聖隷クリストファー大学教授)からは、日々の臨床であれ、学会発表であれ、論文執筆であれ、どんな場面であっても『自分の伝えたいこと』(自分の主張)を信じることが大切だとお言葉を頂きました。自分の考えを伝える中で異なる意見が現れたときこそ考えを深めるチャンスで、そこから考察をより深めるヒントが得られる、私たちが行うことは、「論文を投稿する」のが目的ではなく、「この事実をみんなに伝えたい」「そして患者様に活かしていきたい」という想いが大切、柴本先生のお言葉からそう学びました。今年度の定期勉強会は最終回を迎えましたが、番外編でも引き続き柴本先生にご指導いただけるとのことです。これまでの感謝とともに、今後も先生から学ばせていただける機会があることに大きな喜びを感じています。全回を通して、学術的なご指導と示唆に富んだお話とともに活動を励まし続けてくださり、ありがとうございました。
定期勉強会にご参加くださいました先生方、ありがとうございました。番外編でもよろしくお願いいたします。
次年度も定期勉強会の開催を予定しています。詳細が決まりましたら、HP・会員メールなどでご案内いたします。
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